
10月、私は19年ぶりにネパールを訪問しました。ラムチャンドラ・パウデル大統領、KP・シャルマ・オリ首相と会談し、新型コロナウイルス感染症の流行が最悪期を脱した今、ハンセン病対策活動を再活性化するよう要請しました。両氏は、取り組みを強化するため、全国ハンセン病会議を開催することで合意しました。
カトマンズからは、ネパールで最も多くのハンセン病患者を抱えるマデシュ州を訪問し、サティシュ・クマール・シン州首相と面会したほか、ラルガド・ハンセン病病院・サービスセンターを訪問しました。この病院はインドとの国境近くにあり、患者の34%がインド人です。国籍を問わず、すべての患者を平等に、無料で治療している病院の姿勢に感銘を受けました。
病院が設立し支援している自助グループは、単なる相互扶助組織ではありません。患者の特定、障がい者のケア、ピアカウンセリング、生活改善、意識向上に積極的に取り組んでいます。自助グループが存在する場所では、偏見や差別が他の地域に比べて大幅に少なくなっています。マデシュ州の自助グループは可能性を示すモデルであり、このようなグループがもっと増えるよう支援したいと考えています。
旅の最後に、私はネパール登山協会(NMA)を訪問しました。この協会では、エベレストの頂上で「ハンセン病を忘れないで」という横断幕を掲げた登山家、ミンマ・ギャブ・シェルパが理事を務めています。この国際ネットワークを通じてキャンペーンの情報を広めることに同意してくれた同協会に感謝しています。ネパール訪問を終えて、私はハンセン病ゼロ達成に向けて新たな決意と勇気を抱きました。

笹川陽平
WHOハンセン病制圧大使






